トップメッセージ

建設業界はここ数年、コロナ禍をはじめとするかつて予想し得なかった困難に晒されてきました。当社においても例外なく同様の状況が続いていましたが、ようやく本来の落ち着きを取り戻しつつあります。

今年で創業90周年を迎えた当社は1974年のアメリカ進出を皮切りに、アジア各地へと拠点を広げて参りました。2023年3月期の売上高に占める海外比率は3割に達しており、今後ますます海外事業の比率は高まっていくでしょう。そのためにも若い皆さんの情熱と柔軟な発想力は欠かせません。

2022年から動き出した中期経営計画(中計83)では、建設業の原点である「人財」と「技術力」の強化を図るべく、従業員の待遇の更なる向上や社内研修制度の抜本的な見直し、資格取得奨励金の大幅な増額や資格手当の充実などを実施していきます。また技術教育室による教育体制の整備や、「えるぼし認定」企業にふさわしい女性従業員がより輝ける制度作りも進めワークエンゲージメントの向上に努めていきます。

また当社の特徴や魅力を最大限に発揮するため、海外拠点との連係も深化させます。これまでに海外事業で培ってきた当社独自のグローバルなネットワークを活かし、海外発の国内事業という逆輸入案件に積極的に取り組みながら、海外勤務を希望する社員のための体制も充実させていきます。

さらに持続的成長が可能な社会の実現という観点から、環境負荷を低減させる建設プランの提案や、風力発電事業を推進するなど環境への配慮を欠かさない建設会社であるための努力もしっかり続けていきたいと考えています。同時に社員それぞれが個々に参画を希望する社会貢献活動に対して、いつでも躊躇なく参加できる社内体制作りにも取り組んでいきます。

私は社歴こそ長いですが、2023年4月に代表取締役に就任したばかりです。そんな社長1年生の私が目指したいのは、国内外を問わず『モノ作り』によって人と人が繋がり、お客様、そして仲間達と共に喜び、共に感動できる会社です。そのためには、何事に対してもよく考え、足を使い、熱いハートをぶつけていかなくてはいけません。

リーダーとしての責務は、結果を引き受ける『責任』を覚悟することにあります。従業員が働きやすく力を発揮してもらえる環境を整え、従業員からの提案に『先見性』を持って『決断』できるよう、若い皆さんと一緒に私自身、そして会社も一歩ずつ成長していきたいと思っています。

プロフィール

1958年生まれ。1982年中野組(現ナカノフドー建設)入社。
入社のきっかけは「大学時代の恩師の同期に中野組の役員がいて推薦された」こと。
2015年 執行役員東京本店長、2019年 常務執行役員東京本店長、2021年 取締役常務執行役員営業本部長、2023年 代表取締役社長に就任(現職)

小さい頃から秘密基地の絵を描くことや、寺社、ビル、工場や風景の写生が好きだった。話好き(落研出身)でコミュニケーションを大切にするリーダーと言われる。休日は夫婦で旅行することが多い。